企業の取引でいよいよ準備が必要~民法・債権法改正

1 民法・債権法の改正

既に報道等でご案内のとおり、平成29年5月26日、民法の一部を改正する法律(平成29年法律第44号)が成立し、いよいよ令和2年(2020年)4月1日に施行予定となりました(本原稿執筆時点は2019年6月1日)。

  民法のうち債権関係の規定(契約等)は、明治29年(1896年)に民法が制定された後、約120年間ほとんど改正がなされなかった規定です。

今回の改正は,取引社会を支える最も基本的な法的基礎である契約に関する規定を中心に、社会・経済の変化への対応を図るための見直しを行うとともに、民法を国民一般に分かりやすいものとする観点から実務で通用している基本的なルールを適切に明文化することとした改正です。

日常使うことのない「瑕疵」という文言も、今回の債権法改正によって見直されています。

 

2 施行日までに何を準備するか

 今回の債権法改正では、主に、上記の表のとおりの見直しや新設、これまでの解釈等の明確化がなされました。

これに伴って、

■これまでの契約の見直しが絶対に必要となるもの

■見直した方が良いもの

■見直さなくても法律関係の内容自体には影響のないもの

■法改正とは無関係のもの

等々の分析が必要となります。

また、原則的には、施行日以後の取引について、改正民法が適用されるとの理解で良いのですが(厳密には、http://www.moj.go.jp/content/001289634.pdf)、とはいっても、継続的な取引の場合には、ある取引は旧民法が適用され、ある取引については改正法が適用されるという複雑な関係が生じる可能性があります。

消滅時効、法定利率、契約責任の内容といった企業間取引に大きく関係する法改正の内容については、平時の債権管理としても、そのポイントを押さえておくことは必須ですので、ご留意ください。 

弊所では、債権法改正に関し、企業の法務担当者向けの研修も実施していますので、お気軽にお問い合わせください。

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谷川安德

谷川安德

大阪府出身。立命館大学大学院法学研究科博士前期課程(民事法専攻)修了。契約審査、労務管理、各種取引の法的リスクの審査等予防法務としての企業法務を中心に業務を行う。分野としては、使用者側の労使案件や、ディベロッパー・工務店側の建築事件、下請取引、事業再生・M&A案件等を多く取り扱う。明確な理由をもって経営者の背中を押すアドバイスを行うことを心掛けるとともに、紛争解決にあたっては、感情的な面も含めた紛争の根源を共有すること、そこにたどり着く過程の努力を惜しまないことをモットーとする。
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