優良誤認表示における不実証広告規制

 

不実証広告規制(景表法第7条2項)とは

自己の商品又は役務の品質などを実際のものよりも著しく優良であることを示す優良誤認表示の疑いがある場合、消費者庁は広告に表示された商品又は役務の効果性能を示す合理的な根拠を示す資料の提出を求めることができます。
その場合の資料提出期限は、要求がなされてから15日以内であり、期限内に資料を提出しない場合や資料提出したもののその内容が合理的な根拠を示すものとは認められない場合は、当該広告は優良誤認表示であるとみなされます。
自社の商品・役務が著しく優良であるか否かの合理的な根拠は広告を行っている者が示す必要があり、消費者庁が当該商品・役務について著しく優良ではないということを示す必要があるわけではありません。従って、広告を行う側で、広告を行う前に広告の表示に応じた実証を行い、実証資料を保管しておく必要があります。
上述のとおり、資料提出期限は要求がなされてから15日以内であり、要求がなされてから慌てて実証を行っても提出に間に合わないことが予想されます。しかし、提出期限に間に合わなければ、そのことのみをもって優良誤認表示であるとみなされてしまいます。従って、表示を行う前に実証結果を保管しておくことが重要です。

不実証広告ガイドライン

消費者庁は「不当景品類及び不当表示防止法第7条第2項の運用方針―不実証広告規制に関する指針―(不実証広告ガイドライン)を出し、不実証広告規制の運用基準やどのような資料が合理的な根拠を示すものであるのか明らかにしています。
不実証広告ガイドラインにて示されている「合理的な根拠」の判断基準は
➀提出資料が客観的に実証された内容のものであること
②表示された効果、性能と提出資料によって実証された内容が適切に対応していること
です。
➀提出資料が客観的に実証された内容のものであることについては、当該商品・役務の効果、性能に関連する学術界又は産業界において一般的に認められた方法又は専門化多数が認める方法によって実施する必要があります。ただし、そのような方法が存在しない場合には、社会通念上及び経験則上妥当と認められる方法で実施する必要があります。
消費者の体験談やモニターの意見等を表示の裏付けとなる根拠とする場合は、そのサンプル選定にあたり、無作為抽出法で相当数のサンプルを選定し作為が生じないように考慮して行うなど、統計的に客観性が十分に確保されている必要があります。つまり、自社の従業員やその家族など利害関係を持つ人の体験談を用いたり、全国で販売する商品につき一部の地域でのみ少数のモニターを選定して行った調査などは統計的に客観性が確保したとは言えないでしょう。
②表示された効果、性能と提出資料によって実証された内容が適切に対応していることについて注意しなければならないのは、当該商品や役務の想定された使用場面での実証がなされているか否かという点です。
例えば以下のような実証は表示と根拠が適切に対応しているとは言えません。
家屋内の害虫を有効に駆除するとの広告を表示していた家庭用害虫駆除器(電磁波による害虫駆除)について、事業者から公的機関が実施した試験結果が提出されたものの、その試験は試験用のアクリルケース内において、駆除器によって発生した電磁波が、害虫に対して一時的に回避行動を取らせることを確認したものに過ぎませんでした。
これでは、実際に害虫駆除器が使用されるであろう人の通常の居住環境での効果を示す試験とは言えませんし、また回避行動を取ることが害虫駆除と結びつきません。
このように試験結果だけをみれば合理的な根拠があるように見えても、広告表示の内容と実証の根拠が適切に対応していない場合は優良誤認表示となります。

以上の通り、自社の提供する商品・役務が優良であることを示す広告を出す際には、不実証広告規制に該当しないように、不実証広告ガイドラインに示された合理的な根拠を示す資料をあらかじめ準備保管しておく必要があります。
グロース法律事務所では、広告審査において不実証広告規制に該当しないか、また該当しないためにはどのような表現が良いのかなどのアドバイスを行うことが可能ですので、ぜひご相談ください。

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