販売代理店契約を締結するに当たって理解しておくべき法知識

 

はじめに

「販売代理店契約」「総販売特約店契約」「独占販売代理店契約」など販売代理店に関する呼称は取引の実態に応じて様々あり、そこで取り決められる内容、取り決めるべき内容は、必ずしも同じではありません。
同じ、「販売代理店契約」と呼びながら、内容が様々であることの理由としては、「代理店契約」という類型での法律の規定がないこと、そして、実は、「代理」という名前を使っておきながら、法的な意味での「代理」ではない「代理店契約」が多々あることに起因しています。
そこで、本稿では、販売代理店契約を締結するにあたり、前提として必要となる法知識について解説したいと思います。

「代理店」であっても「代理」ではないとはどういうことか??

(1) まず、民法上、「代理」という場合、本人Aから法律行為の代理権を与えられた者(代理人B)が、本人のためにすることを示して、例えば相手方Cと売買契約を締結すること、それによって、AとCとの間に直接の売買契約関係が生じることを言います。
会社の契約(商事代理)の場合には、代理人が本人のためにすることの表示は商法上不要とされていますが、「代理」の意味は同じです。
したがって、この意味での「代理」の場合、例えばAが代理店Bを通じてCに商品を売るケースでは、売買契約は、AとCとの間で直接成立しますので、商品の所有権も、AからCに直接移転し、代理店であるBが一旦所有権を持つという関係にはなりません。
(2) 一方、「代理店」と呼びながら、このような意味での「代理」でない場合とは、代理店であるBが一旦製造メーカー等のAから一旦商品を購入し、その購入した商品をCに転売するようなケースです。
このようなケースは、契約書の文言においては、例えば、
「Bは、Aから、自己の名と計算において、本商品を買い受け、これを他に販売する」といった内容で表し、(1)の意味での「代理」と異なることを明らかにします。
(1)と(2)では、売買契約の当事者が異なる訳ですから、誰から誰に所有権が移るのか、瑕疵担保責任を負うのは誰であるのか、債務不履行の損害賠償義務を負うのは誰であるのか、といった様々な場面で結論が異なってきます。
ゆえに、「代理店」という場合には、特にこの(1)と(2)の違いに留意して、契約を締結する必要があります。
(3) その他、さらに厳密に言えば、媒介といった取引形態もありますが、大きくは、(1)と(2)の違いを押さえたうえで、それぞれの立場でどのような点に留意して契約を締結すべきかを検討する必要があります。
(1)と(2)の代理店契約では、押さえるべきポイントが大幅に異なりますので、ご留意下さい。
  

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