リベンジ退職社員?による従業員の引き抜きと損害賠償請求の可否

近時、会社への不満等から、退職の際に故意に引継ぎを行わなかったり、データを棄損させたり、他の従業員にも離職を促す、引き抜くなどの行為を行う、いわゆるリベンジ退職の問題が多くニュースに取り上げられています。

https://www.yomiuri.co.jp/national/20251004-OYT1T50019/

 

 

報道の例は、報道内容の限度では、退職後における秘密情報の漏洩等の問題と、従業員の引き抜きの問題があるようです。

 

退職社員が、前職の従業員を引き抜く問題については、職業選択の自由の問題とも絡み、よほどの背信的な事情が認められない限り、損害賠償請求が認められないのが多くの事例です。

 

もっとも、このような厳しい判断を想定して、平時の労務管理として、就業規則、誓約書、契約書等において一定の事前の予防策を講じることもできますので、こうしたニュースをきっかけに、自社の平時の労務管理体制を再確認いただければと思います。

 

 

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谷川安德

谷川安德

谷川安德 大阪府出身。立命館大学大学院法学研究科博士前期課程(民事法専攻)修了。契約審査、労務管理、各種取引の法的リスクの審査等予防法務としての企業法務を中心に業務を行う。分野としては、使用者側の労使案件や、ディベロッパー・工務店側の建築事件、下請取引、事業再生・M&A案件等を多く取り扱う。明確な理由をもって経営者の背中を押すアドバイスを行うことを心掛けるとともに、紛争解決にあたっては、感情的な面も含めた紛争の根源を共有すること、そこにたどり着く過程の努力を惜しまないことをモットーとする。
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