保育所の騒音トラブル

 

昨今、保育所の騒音を理由として近隣住民が保育所の設置に反対するなど、保育園の騒音トラブルは増加しています。本稿では騒音トラブルに関して、保育所はどのような観点からどのような対処が必要なのかお伝えさせていただきます。

 

騒音に法的責任が生じる場合とは

保育所を運営するにあたって、騒音が全く発生しないということは不可能ですが、近隣住民等がいかなる騒音も受け入れなければならないとすれば、安心して生活を送ることができません。

そこで、保育所からの騒音につき、一般社会生活上受任するべき限度(受忍限度)を超えていると評価される場合は、当該騒音が違法な権利侵害に該当し、保育所は損害賠償や防音設備の設置などの責任を負わなければなりません。

この受任限度を判断するにあたっては、いくつかの要素があります。保育園を運営し、騒音対策を採るにあたっては、これらの要素を押さえておく必要があります。

 

受任限度判断の要素

ある施設から発せられる騒音が、第三者に対する関係において、違法な権利侵害ないし利益侵害になるかどうかは、侵害行為の態様、侵害の程度、被侵害利益の性質と内容、当該施設の所在地の地域環境、侵害行為の開始とその後の継続の経過及び状況、その間に採られた被害の防止に関する措置の有無及びその内容、効果等の諸般の事情を総合的に考察して、被害が一般社会生活上受忍すべき程度を超えるものかどうかによって決すべきであるとされています。

保育園による騒音について、実際に裁判となった事案で重視された事情は以下の要素です。

 (1) 騒音の大きさ

騒音そのものの大きさは重要な考慮要素の一つです。

この騒音の大きさの基準については、保育園設置地区の環境基準、騒音規制基準を参考にすることが有用であるとされています。これらの基準は公害対策や行政上の施策の指針として定められたものであって、直接適用されるものではありませんが、保育園の騒音の判断にあたっても有用な指標とされています。

 

 (2) 騒音の発生する時間帯

騒音の発生する時間帯及び発生している時間の長さも考慮要素の一つとされています。一般社会生活上静かに過ごしたいと考えられる早朝や深夜の騒音と比較的騒音が発生することが予想される昼間の時間帯での騒音ではおのずと受忍すべき限度が異なりますし、昼の時間帯であっても長時間続くようでは受忍限度を超えるでしょう。

実際の裁判では、騒音が発生していた時間が日中の3時間に限られていたこ受忍限度内であることの判断理由になっています。

 

 (3) 公益性・公共性

保育園が公益性・公共性のある施設であることも受忍限度を判断する要素の一つです。

 

 (4) 周辺住民に対する対応の誠実さ

上記の観点に加え、保育園が周辺住民に対し騒音に関して誠実な対応を行っていたかという要素が重視されます。周辺住民に対する対応は以下のようなものが考えられます。

・保育所開設にあたり、住民説明会をできるだけ開催し、騒音に対する説明を正確に行っていたか、また必要であれば個別説明を行っていたか

・周辺住民からの要望や質問に対し検討を重ね、回答をし、必要があれば施設設計や設備の一部変更や防音壁の設置を行ったか

・騒音対策にかかる合意を周辺住民と行っているか

 

グロース法律事務所がお手伝いできること

保育所の騒音トラブル対策においては、上記のような要素が重視され、物理的な対策の他、周辺住民への誠実な対応など様々な観点からの対策が必要になります。

グロース法律事務所では、保育所の様々なトラブルに関する相談も随時受け付けております。お気軽にご相談ください。

 

グロース法律事務所によくご相談をいただく内容

・利用者さんとのトラブル(クレーム・暴言・暴力・ハラスメント)についてどのように対処すればよいかアドバイスが欲しい

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徳田 聖也

徳田 聖也

德田聖也 京都府出身・立命館大学法科大学院修了。弁護士登録以来、相続、労務、倒産処理、企業間交渉など個人・企業に関する幅広い案件を経験。「真の解決」のためには、困難な事案であっても「法的には無理です。」とあきらめてしまうのではなく、何か方法はないか最後まで尽力する姿勢を貫く。

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