退職代行と弁護士法違反について解説
大手退職代行会社に弁護士法違反の疑いがあるとして、捜索がなされた旨のニュースがありました。
退職代行と非弁行為の問題については、弊所ニュースレターの2025年10月号でも触れたところですが、もともと、退職をめぐっては、未払賃金や、懲戒、貸与品の返還の問題など、法的問題が生じることが多くあり、弁護士資格を持たない者による代行については、労使問題の終局的解決という視点からは、そもそも法律上できない業務が一定数あります。
今回の報道の例でも、法的紛争については弁護士に外部委託していたようですが、紹介料名目での費用の授受が問題となったようです。
本件のような弁護士法違反については、悪質性(反復継続性や収益額)、社会的影響などが大きい案件が刑事事件として立件されていますので、今後どのような捜査の進展があるのか、起訴された場合には、その判決の行方が待たれるところです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/7196e370bd708ec8e4cca64036b3631453935523
The following two tabs change content below.

谷川安德
谷川安德
大阪府出身。立命館大学大学院法学研究科博士前期課程(民事法専攻)修了。契約審査、労務管理、各種取引の法的リスクの審査等予防法務としての企業法務を中心に業務を行う。分野としては、使用者側の労使案件や、ディベロッパー・工務店側の建築事件、下請取引、事業再生・M&A案件等を多く取り扱う。明確な理由をもって経営者の背中を押すアドバイスを行うことを心掛けるとともに、紛争解決にあたっては、感情的な面も含めた紛争の根源を共有すること、そこにたどり着く過程の努力を惜しまないことをモットーとする。

最新記事 by 谷川安德 (全て見る)
- 退職代行と弁護士法違反について解説 - 2025年10月23日
- リベンジ退職社員?による従業員の引き抜きと損害賠償請求の可否 - 2025年10月8日
- 会社貸与PC等の私的利用について弁護士が解説 - 2025年8月1日
グロース法律事務所が
取り扱っている業務
新着情報
- 2025.10.23コラム
- 退職代行と弁護士法違反について解説
- 2025.10.09セミナー/講演
- 2025年を振り返る 社労士勉強会 総まとめと重要判例 2025.12.11
- 2025.10.08コラム
- リベンジ退職社員?による従業員の引き抜きと損害賠償請求の可否
- 2025.10.03お知らせ
- ニュースレター2025年10月号を発刊いたしました。
- 2025.10.01お知らせ
- 弁護士谷川安德がCFE(公認不正検査士)の資格認定を受けました。