社労士向け顧問弁護士サポート

1 社労士の先生方との勉強会

弊所では、社労士の先生方と、近時の労務問題を中心とした勉強会を定期的に開催し、相互研鑽の機会とさせていただております。弊所にてレジュメ等を用意させていただき、進行させていただきますが、なるべく双方向的に意見交換させていただいております。

これまでご案内をお届け出来ていない事務所の先生方で、ご参加を希望される先生方におかれては、ino-growth@growth-law.comまで、案内希望のメールをいただきたくお願い致します。

開催実績につきましては、こちらをご参照下さい。

 

2 非弁行為(弁護士法72条違反)にはくれぐれもご注意下さい。

弁護士と社労士の業務について隣接する業務内容がございますため、業務広告や労務管理業務等において、顧客サービスを行ううち、知らず知らずのうちに非弁行為に該当してしまっているケースもございます。

弁護士法72条違反に対しては、刑事罰として2年以下の懲役または300万円以下の罰金が定められているほか、弁護士会としても、通報等を端緒として、非弁行為の調査等を行っています。

72
弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件及び審査請求、異議申立て、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件その他一般の法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることをとすることができない。ただし、この法律又は他の法律に別段の定めがある場合は、この限りでない。(下線引用者)
(最判S37.10.4
弁護士法には厳格な資格要件が設けられ、かつ、その職務の誠実適正な遂行のための必要な規律に服すべきものとされるなど諸般の措置が講ぜられているのであるが、世上には、このような資格もなく、なんの規律にも服しない者が、みずからの利益のため、みだりに他人の法律事件に介入することを業とするような例もないではなく、これを放置するときは、当事者その他の関係人らの利益をそこね、法律生活の公正かつ円滑ないとなみを妨げ、ひいては法律秩序を害することになるので、同条(弁護士法72条)は、かかる行為を禁圧するために設けられたものと考えられるのである

 

社労士業務には、

①書類等の作成代行

②書類等提出代行

③個別労働関係紛争の解決手続(調整、あっせん等)の代理

④労務管理や労働保険・社会保険に関する相談等

といった業務がございますが、特に④の「労務管理」に関する相談等の業務においては、団体交渉の立ち会い、退職勧奨への立ち会い、懲戒処分の場面での立ち会い、顧問先と従業員とのトラブルでの相談等で、法律事件に関する法律事務の取扱いとの境界線上の行為が起こりがちです。

顧客サービスのために、知らず知らずのうちに非弁行為に該当することもありますので、少しでも疑問、不安を持たれた場合には、予め弁護士に相談されることを推奨致します。

 

3 ご案内

弊所では、社労士の先生方と適切な関係を構築し、相互研鑽のうえで、より良い顧客サービスの提供を目指して行きたいと考えています。

法律事件に関する法律事務への速やかな対応や、日常の労務管理上の相談等のため、社労士の先生方向けの顧問契約もございますので、ご関心がございましたら、お問合せいただければと思います。

 

(PDFはこちら

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谷川安德

谷川安德

谷川安德 大阪府出身。立命館大学大学院法学研究科博士前期課程(民事法専攻)修了。契約審査、労務管理、各種取引の法的リスクの審査等予防法務としての企業法務を中心に業務を行う。分野としては、使用者側の労使案件や、ディベロッパー・工務店側の建築事件、下請取引、事業再生・M&A案件等を多く取り扱う。明確な理由をもって経営者の背中を押すアドバイスを行うことを心掛けるとともに、紛争解決にあたっては、感情的な面も含めた紛争の根源を共有すること、そこにたどり着く過程の努力を惜しまないことをモットーとする。
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